東京を中心とした関東と、金沢を中心とした北陸地方とを結ぶ北陸新幹線。
今回はそんな北陸新幹線を利用した出張や旅行を少しでも安くするための方法について紹介します。
通常料金を確認
北陸新幹線を少しでも安く乗る上でまずは通常料金を確認しておきましょう。
東京と金沢間の料金
北陸新幹線の始発駅と終着駅となるのが東京駅と金沢駅です。
この最長区間の乗車券と特急券を合わせた通常料金は下記のようになっています。
- 自由席:13600円
- 指定席:14120円
- グリーン席:18750円
- グランクラス:26970円
これらは、駅にあるみどりの窓口や、自動券売機で購入した時の料金となります。
新幹線のファーストクラスであるグランクラスは、自由席の約2倍の料金となりますが、特に北陸新幹線についてはその豪華な仕様から一度は乗車してみることをお勧めします。
東京と富山間の料金
- 自由席:12210円
- 指定席:12730円
- グリーン席:17360円
- グランクラス:25580円
東京と長野間の料金
- 自由席:7680円
- 指定席:8200円
- グリーン席:10770円
- グランクラス(シートのみ):13860円
- グランクラス:15910円
「えきねっと」を利用
北陸新幹線の切符をネットで予約購入できるサービスの1つがJR東日本の「えきねっと」です。
最大で1ヶ月先までの切符を予約購入できます。
そして、「えきねっと」を利用することで通常料金に比べて10%割引される「えきねっとトクだ値」と、30%割安な料金で北陸新幹線に乗ることが可能な「お先にトクだ値」と2種類の割引サービスがあります。
割引率10%の「えきねっと」トクだ値
北陸新幹線に10%割引価格で乗車できる「えきねっと」トクだ値の切符を利用するには、乗車前日まで予約購入することが条件となります。
購入方法としては、「えきねっと」の画面で、トクだ値の列に◯か△が表示されているところを選択して、購入する流れとなります。
割引率30%の「お先にトクだ値」
続いて北陸新幹線を30%もの割引料金で乗車できる「お先にトクだ値」について紹介します。
「お先にトクだ値」は、「えきねっと」で乗車2週間前まで予約購入することが出来ます。
乗車まで2週間を切ると、この割引価格の切符は購入できなくなります。
そして、この30%割引になるチケットは、東京-金沢間や東京-富山間で運行されるかがやき号とはくたか号では販売されていません。
東京と長野の旧長野新幹線区間を走る”あさま号”のみで購入可能となっています。
キャンセルについて
「えきねっと」で予約購入した切符のキャンセルですが、切符を自動券売機などで発行する前で、尚且出発時刻の6分前までであれば、払い戻しが可能となっています。
指定席は「払戻」となり、払戻手数料が発生します。
お受取り前の払戻は、乗車日当日の出発時刻6分前まで、かつ22時54分までです。
e5489を利用
JRが提供する北陸新幹線のネット予約サービスは「えきねっと」以外にもう1つあります。
それがJR西日本が運営するJRおでかけネットのe5489です。
e5489も「えきねっと」のように北陸新幹線の切符を割引価格で購入することが可能です。
北陸新幹線の割引切符一覧表(e5489編)
区間 | 通常の切符代 | eきっぷ | WEB早割1 | e早割1 |
---|---|---|---|---|
東京-金沢 | 14120円 | 13480円 | 12700円 | 12130円 |
東京-富山 | 12730円 | 12090円 | 11450円 | 10880円 |
東京-福井 | 16050円 | 15150円 | 14520円 | 13640円 |
東京-黒部宇奈月温泉 | 11860円 | 11220円 | 10660円 | 設定なし |
e5489でネット予約購入できる北陸新幹線の割引切符は上記表のようになっています。
3種類ある割引についてこれから解説します。
e5489のeきっぷとは
eきっぷは、J-WESTカード会員のみが利用できる割引サービスです。
普通指定席からグリーン席、グランクラスと全ての座席の切符を購入することが出来ます。
切符の受取前ならば、手数料無しで何度でも変更できますし、乗車前日までならe早割1に変更することも可能です。
eきっぷを利用するためのJ-WESTカード会員ですが、年会費が1000円ほどかかるJ-WESTカードというクレジットカードの発行が必要となります。
詳細は下記公式サイトをご覧ください。
e5489のWEB早割1とは
WEB早割1は、先程のeきっぷとは異なり、利用するうえで特定のクレジットカードは不要です。
無料で登録できるJ-WESTネット会員に登録すれば誰でも利用できる割引サービスです。
eきっぷに比べて割引率が高いですが、eきっぷが乗車当日でも購入可能だったのに対して、WEB早割1は乗車前日までに予約購入する必要があります。
そして、eきっぷとの最大の違いが、グリーン車やグランクラス席の切符購入には利用できないという点です。
WEB早割1で購入できすのは、普通指定席のみとなります。
また、その指定席の中にもWEB早割ように確保されている座席数は決まっているため、乗車前日まで購入できるとはいえ、全て席が埋まって購入できないケースも多いです。
e5489のe早割1とは
最後がe早割1です。
これまで紹介してきたe5489の北陸新幹線割引切符の中で最も割引率が高いサービスになります。
但し、e早割1もeきっぷ同様にJ-WESTカード会員限定のサービスとなります。
それ以外は、WEB早割1と同じ内容で、普通指定席のみ割引価格で購入できます。
モバイルSuica特急券を利用する
モバイルSuicaを利用している人は、モバイルSuica特急券を利用すると、東京と金沢間が下記のような割引価格で乗車できます。
特に普通車の指定席の割引率が大きくなっています。
- 普通車指定席:通常14120円なのが13380円
- グリーン車:通常18750円なのが18530円
- グランクラス:通常26970円なのが26750円
一部列車ではスーパーモバトクと呼ばれる更に割引率が高い切符を購入できます。
こちらは、普通車指定席のみとなっていますが、通常14120円のところが12030円と約15%安い料金となります。
スーパーモバトクは、乗車前日の夜23:40まで購入可能です。
モバイルSuicaは利用者本人のみしか利用できません。
そのため、1人で新幹線に乗る場合は便利なサービスだと思いますが、カップルや家族など複数人の切符をまとめて購入することは出来ません。
割引率35%の自由席往復きっぷ
北陸新幹線の金沢と富山間限定ですが、自由席往復きっぷという割引切符があります。
通常片道2810円になりますが、往復で3600円と35%以上の割引率になるお得な切符です。
往復割引は北陸新幹線には適用されず
JRには、片道600km以上の区間だと10%割引となる往復割引が適用されますが、北陸新幹線は現状最長の東京-金沢間でも450.5kmのため、全区間を利用しても往復割引はありません。
JRの株主優待を利用には注意が必要
JR東日本の株を保有している人は、株主優待割引券を北陸新幹線で利用することが可能です。
しかし、北陸新幹線はJR東日本と西日本が混在している区間のため、東京と金沢間で利用しようとするとむしろ割高になってしまうので注意してください。
北陸新幹線につきましては東京~上越妙高間が当社の営業路線となり、上越妙高~金沢間がJR西日本の営業路線となります。従いまして、当社の株主優待割引券を使用して乗車券・特急券・グリーン券(グランクラスを除く。)をお買い求めの際は、東京~上越妙高間を株主優待割引、上越妙高~金沢間を無割引として、別々に発売いたします。なお、この場合、株主優待割引券を利用したことにより、むしろ割高になる場合もあります。
北陸新幹線とホテルがセットになった格安ツアーを利用する
これは東海道新幹線などでは有名ですが、北陸新幹線でもホテルとセットになったパックツアー商品があります。
北陸新幹線とホテルがセットになっているツアー商品を扱っているのは日本旅行と、JRのダイナミックレールパックがあります。
費用を比較
自分で新幹線とホテルを手配した場合と、これらパック商品を利用した場合の費用について比較してみました。
料金を比較した条件としては、平日で大人1人で一部屋を利用した場合です。
新幹線は通常料金とし、そして宿泊するホテルは「ホテルマイステイズ金沢キャッスル」としました。
これらの条件で調べた結果一番安いのが日本旅行のパック商品で、次いでJRのダイナミックレールで、最後に自分で手配した場合となりました。
新幹線往復代金 | ホテル代 | 合計 | |
自分で手配 | 28240円 | 8334円 | 36574円 |
ダイナミックレールパック | – | – | 34900円 |
日本旅行 | – | – | 34400円 |
日本旅行のJRセットプランは、下記地図からも検索できます。