本記事は、豊洲新市場が営業開始する前に「市場前駅」を訪れた時の旅日記です。
「市場前駅」は、豊洲市場に最も近い駅で、モノレールゆりかもめの一駅になります。
元々の計画であれば、豊洲市場は2017年時点で既に稼働して「市場前駅」は多くの人が利用する活気ある駅になっていたはずでした。
しかし、築地市場からの移転は様々な理由によって難航。
1日あたりの利用者数は2人未満で、2014年度までは東京23区に存在する全旅客駅のなかで最低の乗車人員という有様なんです。
そのため、一部の方からは東京の秘境駅とも呼ばれていました。
期間限定の秘境駅「市場前駅」を探検してみた
東京の秘境駅といったら奥多摩の方にある白丸駅が有名なのですが、豊洲市場の利用が決まった今となっては、秘境感を期間限定で味わえる「市場前駅」にこのタイミングで行ってみました。
「市場前駅」は、都心からのアクセスも容易で、駅周辺には近代的な建物もあって、道幅も広い道路が整備されていてとても秘境駅とは一般的には言えません。
しかし、先程も紹介したように「市場前駅」は1日あたりの利用者数は2人未満というお台場近くにある立地とはとても思えない利用者の状況なんです。
そんな利用者が極端に少ない市場前駅は本来であれば活気あふれる駅になっているはずでした。
そう、築地市場が移転しているはずだったからです。
しかし、伸びに伸びやっと2017年6月中旬に豊洲市場の利用について小池東京都知事が記者会見で発表を行ったという状況です。
自分以外誰一人いない駅
2017年6月3日お昼に市場前駅へ降り立った時の駅構内の様子が下になります。
見ての通り、降りたのは私1人で駅構内には私以外誰一人として居ません。
ホームにあった時刻表を見てみると、都心の駅らしく一時間に15本前後も運行されていることが分かります。
頻繁に列車が来る駅に誰1人いないこの異常間がなんともいえません。
さて、ホームから階段を降りて出口へと向かいます。
利用者が殆どいない駅ですが、階段の上には広告の看板がありました。
広告料金はいくらなのでしょうか?そして広告効果はあるのだろうか勝手に心配になります。
市場前駅構内の様子
階段を降りていくと改札が見えてきました。
僕1人のために5台もの改札機を用意してくれています。
誰もいない駅構内を散策してみると、コインロッカーやトイレも完備されています。
自販機はありましたが、コンビニなどのお店などはありません。
そして当然利用者がこんな状況ですから市場前駅は駅員さんがいない無人駅となっています。
本来なら駅員さんが常駐して利用者の対応に追われていたはずなんですけどね・・
市場前駅周辺の様子と大規模娯楽施設建設予定地
それでは、改札で出て進んでいきましょう。
市場前駅は、周辺の各市場関係の施設へ雨に濡れずに直接アクセスできるように通路が整備されています。
しかし、各施設は稼働していないのでこれらの通路を利用することは出来なくなっています。
駅から出て周辺を見てみると、あたり一帯にコンビニ含めお店らしき物は見当たりません。
2016年11月に豊洲市場が稼働すると発表された後、市場前駅周辺にすしざんまい運営会社による巨大な娯楽施設が建設される計画が発表されました。
しかし、それも白紙撤回となってしまいました。
建設予定地だった場所はこのように平地となっています。
市場前駅周辺には未整備の土地も多く見うけられますが、中央卸売市場の建物と整備された大きな道路があります。
駅を出てすぐの交差点は、一部信号機が無効化されている状態で、晴海埠頭方面の道路はまだ一般車両には未開通で、トラックが行き来していました。
新豊洲市場周辺を散策と移転問題
市場前駅を出て、交差点を渡るとそこには豊洲市場の真新しい立派な建物が並んでいます。
建物は全てバリケードで囲われていて、中に入ることは出来ません。
建物内の道路も整備されていて、これだけの施設が稼働していないことを見ると、東京都の豊洲市場への移転問題について色々と考えるきっかけになると思います。
豊洲市場周辺は人影が殆どない緑豊かな都会のオアシス
豊洲市場周辺の道路は、よく整備されていて、歩道がとても広くなっていて、自転車用のレーンも整備されていて、サイクリングをされている方を所々で見かけました。
周辺には高層マンションもあるので、そこに住む住人の方だったりするのかもしれません。
そして、国道484号線をそのまま進んで富士見橋の方へと向かって歩いていくと、整備された公園と海が見えてきます。
工事の日程が書かれている看板を見ると公園自体は既に完成しているようでしたが、人影は見当たりません。
週末の天気が良い日に、これだけ立派な公園で子供の声どころか誰一人いない状態はとても都心とは思えません。
玩具が置かれていたところから海側を眺めてみると、大きな広場が海に沿って整備されています。
この広大な公園が利用される日はいつ来るのでしょうか?
そのまま進んでいくと富士見橋があり、その先には国際展示場方面にある高層ビルやマンションが見えてきます。
富士見橋からはレインボーブリッジが近くに見えるので、夜景なんかを撮影するには良さそうな場所です。
富士見橋を渡り終えると、両サイドには大きな建物があります。
海側の建物にはUNIQLOのロゴが建物に掲載されていて、建物自体とても緑豊かで自然環境を意識した感じになっています。
そして建物の前はバリアフリー化された整備された公園のようになっていますが、ここも誰一人として人影がありません。
散策してみた感想
東京の湾岸にこれだけ巨大な整備されたエリアがあるということを今まで知りませんでした。
きっと巨額の税金が投入されて整備されたのだと思うのですが、そんな場所に殆ど人がおらず無機質なほど不思議な空間となっています。
一時間ほど散歩してみたのですが、日常の仕事のストレスなんかを忘れるにはとてもいい場所でした。
歩道を歩いていると、似たような自転車を見かけることがあったのでレンタルサイクリングなんかも良いなと思います。
今度来る時は自転車でサイクリングしてみたい気持ちになりましたね。
また、夜景もとてもキレイだと思うので、夜来て海の音を聞きながら写真を撮ってみるのもいいかも。
せっかくの施設が無駄に眠っているのはとても残念な気持ちになる一方で、リラックスできる空間でもあります。
いつの日か活況になる日が来る日まで、この誰もいない空間を堪能してみるのもいいのではないでしょうか。
以上、最近は暇な時間があれば気軽に訪れることが出来る都会の秘境駅に興味津々の管理人からでした。