青ヶ島に2泊3日のひとり旅に行ってきました。
皆さんは青ヶ島をご存知でしょうか?
青ヶ島とは
東京都に属しながら、日本一人口が少ない自治体で、絶海の孤島であるために船の欠航率が60%とも言われ人を寄せ付けない秘島と言われ、知る人ぞ知る島です。
島自体は火山島で、その形は世界的にも非常に珍しい2重カルデラの形となっていることも青ヶ島に人を引きつける要因になっています。
また、人口が少ないこともあり、360°の美しい星空を写真に収めるためにやってくる旅人もいます。
今回は、そんな魅力たっぷりの青ヶ島について、実際に旅をしてきた経験を元にこれから青ヶ島へ旅行してみたい方の参考になる情報を提供していきたいと思います。
是非読んで頂いて、絶景を満喫できる青ヶ島へ足を運んでみて下さい。
青ヶ島へのツアー旅行情報
私が青ヶ島へ行った2016年までは旅行代理店によるツアーというのは無かったのですが、青ヶ島の人気が高まってきたのかクラブツーリズムが青ヶ島へのツアー旅行(自由旅行)を行っています。
クラブツーリズムのHPにアクセスした後に、ツアー検索を開きます。
出発地の欄を「出発地域を選択する」という状態にして、さらに条件を追加するの右にあるプラス部分を選択します。
キーワード欄に青ヶ島と入力して検索すると、青ヶ島のツアー情報が表示されます。
2021年5月時点では、八丈島と青ヶ島をめぐる3日間のツアーが募集されています。
事前準備:青ヶ島までのアクセス方法を確認
出典:青ヶ島村役場
青ヶ島へ行くには、船にしろ、飛行機にしろ1度八丈島を経由する必要があります。
八丈島までのアクセス
八丈島には、羽田空港から全日空(ANA)の飛行機で行くか、これまた東京から船で行くかの2択になります。
東京から八丈島までは船だと約11時間、羽田空港から八丈島空港まで飛行機だと約50分で付きます。
今回私は、飛行機で八丈島に行き、そこからヘリで青ヶ島へと行きました。
八丈島までの飛行機代金ですが、航空券の価格比較サイト「ソラハピ 」で確認出来ますが大体片道1万2000円ほどかかります。
船は毎日運行されていて、22時30分に東京を出発して八丈島には翌朝8時50分に着きます。
料金は約8000円からとなっています。
羽田から八丈島までは飛行機だと約50分で、料金も1万3000円ほどで行けます。
羽田から八丈島には毎日3便運行されていますが、7時30発の朝一番の飛行機に乗ると次に紹介するヘリコプターの出発時間と連動していて羽田から僅か約2時間で青ヶ島にたどり着くことが可能です。
八丈島から青ヶ島へのアクセス
八丈島から青ヶ島へは前述の通り、船かヘリコプターとなります。
船の場合は、八丈島から9時30分に出発して約3時間後の12時30分に青ヶ島に到着します。
船の運賃は約2500円となっています。
しかし、青ヶ島は絶海の孤島で港も少し荒れるだけで着岸できません。
そのため、欠航率は平均60%近くにもなります。
船を運行する伊豆諸島開発(株)のサイトでも、連続欠航もあることから注意事項として、余裕のある日程を組むことを進めています。
国内唯一の定期ヘリ便で青ヶ島へ
船の欠航率が高いために、普段サラリーマンをやっていて、そんなに長い休暇が取れない人は必然的に移動手段をヘリにすることになると思います。
ヘリの場合は船よりは安定運行が可能で、八丈島から青ヶ島便の欠航率は約10%ほどとなっています。
しかし、それでも10%とそれなりの欠航率ですから、やはり多少は余裕を持った旅行の日程を組むことをお勧めします。
ヘリコプターの定員は9名で、八丈島から青ヶ島へは1日往復1便しか飛びません。
予約は搭乗日の1ヶ月前から出来るのですが、青ヶ島に住んでいる方も利用するため、直ぐに予約が埋まってしまいます。
船の欠航が頻繁なこと、そしてヘリの予約が取れないことが選ばれし者しか青ヶ島へ行けないと言われる由縁なわけです。
八丈島から青ヶ島までのヘリを運行しているのは、「東京愛ランドシャトル」という会社になります。
東京愛ランドシャトルは、国内で唯一ヘリコプターによる定期航空便を運行している会社なんです。
普段我々一般人がヘリコプターに乗る機会は殆どありません。
記念ということも含めてヘリコプターに乗ってみるのもいいでしょう。
予約手順
ヘリコプターの予約は、東京愛ランドシャトルのHPからネットで出来ます。
八丈島から青ヶ島までの運賃は1万1530円となりますが、1万弱でヘリコプターに乗れることなんてありませんから非常に貴重な存在です。
キャンセル料
予約のキャンセル料は、搭乗前日の24時までなら僅か430円、搭乗当日も搭乗手続き時間までなら1000円ですみます。
そのため、取り敢えず予約することを優先しましょう。
飛行機とヘリの予約が取れたら次は宿の確保です。
青ヶ島での宿泊は民宿かキャンプのみ
青ヶ島にはホテルや旅館はありません。
全て民宿となります。
島内には私が訪れた時には5件の民宿が営業していました。
また、キャンプ場があるため、キャンプして過ごすというのもありです。
キャンプ場を利用するには、事前予約が必要なのと、キャンプ当日に村役場に行く必要があります。
キャンプ場は、港や2重カルデラの近くにあるのですが、村役場までは徒歩で約1時間かかります。
それも山を超えて行くので急勾配の道となっています。
島内にはバスやタクシーといった公共交通機関は存在しません。
村役場とキャンプ場の行き来をどうするか事前に考えておきましょう。
民宿とキャンプ場についての最新情報は、青ヶ島村役場のHPを必ず確認しましょう。
因みに今回私が予約した民宿は「ビジネス宿 中里」さんです。
ビジネス宿 中里の詳細については後ほど紹介します。
行き帰りの交通手段の予約と宿の確保が出来たら青ヶ島へ旅する事前準備は完了です。
青ヶ島1日目
羽田空港から7時半発の八丈島行きANA便に搭乗します。
朝一番の八丈島行きはバスで飛行機まで行って乗り込みます。
この日は結構雨が強く降っていたため、八丈島からヘリが無事飛べるのか心配になりながらも飛びだっていきます。
八丈島空港に8時20分に到着。
八丈島空港には、ちょっとした売店とレストランがあります。
次に八丈島空港内にある東京愛ランドシャトルでヘリの搭乗手続きをします。
手続きの場所はANAの搭乗手続きカウンターのすぐ側にあります。
東京愛ランドシャトルのHPでは、搭乗手続き時に予約番号が必要と書かれていましたが、搭乗予定名簿に自分の名前があるかだけを確認されるだけでした。
その後、荷物の重量検査を行います。
無料で持ち込んだり、預けられる荷物の重量は5kg以内で、それ以上は超過金が徴収されます。
尚、HPには荷物の縦・横・奥行きのサイズ規定についてかかれていますが、これはチェックされませんでした。
私はバックパックで5kg以内だったのですが、ヘリの中で写真とかも撮りたかったので、荷物は預けることにしました。
荷物を預けると、下のような引換券が渡され、同じ番号の札が荷物に付けられます。
引換券は、青ヶ島ヘリポートで荷物を受け取る時に必要となります。
荷物検査が終わると搭乗券が発行されます。
この搭乗券ですが、この後の身体検査時や搭乗する時に見せることはありませんでした。
搭乗手続きが終了すると、身体検査が行われます。
検査自体は飛行機と同様のことが行われました。
身体検査が終わったら、1つしかない搭乗ゲートで出発まで待ちます。
一応売店があるのですが、朝9時過ぎ時点では営業していませんでした。
そして、いよいよヘリコプターに搭乗です。
座席は特に指定されていないので写真を撮りたければ、窓側の席に座りましょう。
まるでスポーツカーのような3点式シートベルトを締めていよいよ出発。
初めてのヘリコプター搭乗で、てっきり止まっている場所からいきなり飛び立つのかと思ったら、空港の滑走路まで移動してから飛び立つんですね!
なんか変な感じでした。
八丈島空港を飛び立って約20分。
青ヶ島が見えてきました。
無事青ヶ島ヘリポートに到着しました。
すぐさま荷物の積み下ろしと八丈島行きの乗客が乗り込んで、あっとう言う間に飛びだってしまいました。
因みにこちらが、青ヶ島ヘリポートにある東邦航空の搭乗手続きを行う建物です。
私が行った時は、エアコンが壊れていて大変暑かったですが、帰りには直っていました。
荷物を受け取って、まずは、宿である「ビジネス宿 中里」を目指します。
ヘリポートから「ビジネス宿 中里」までは徒歩で5分~10分でした。
尚、民宿に送迎を依頼しておけばヘリポートまで迎えに来てくれますが、個人的にはどこの宿までもヘリポートからなら徒歩で行けますが、マツミ荘へは必ず急勾配の道のりが待ち構えているので送迎をしてもらうことをお勧めします。
写真:ヘリポートを左に行くと、非常に急な下り坂と急な上り坂でキツかった。。
船で青ヶ島に行く場合は宿までの送迎は必須
また、ヘリではなく船で来た場合においては送迎は必須といえます。
三宝港(青ヶ島港)から民宿などがある集落までは徒歩で約1時間かかるうえに、非常に急勾配の上りと下りが連続するからです。
尚、青ヶ島を旅する上で青ヶ島村役場のHPにある青ヶ島全体の地図と、集落の地図は非常に約に立つのでスマホなどにダウンロードしておきましょう。
以下にリンクを載せておきます。
ダウンロードしておくのは、島の中では場所によっては携帯の電波が届かない場所があるからと、一度ダウンロードしておけば、データ通信量の節約になるからです。
青ヶ島唯一のガソリンスタンド
ヘリポートから宿に向かう最短ルートを間違えてしまって、先に紹介した急な下り坂と上り坂を経験して、青ヶ島が厳しさを実感しつつ、先程紹介したマップを見直して宿への道を歩いていると青ヶ島唯一のガソリンスタンドが見えてきました。
青ヶ島は島全体を徒歩で周ることは不可能ではありませんが、道の至るところが急勾配であるため、かなり疲労します。
島民の足は車なので、このガソリンスタンドは非常に重要なインフラなわけです。
青ヶ島唯一の商店「十一屋酒店」
そして、ガソリンスタンドの向かい側には青ヶ島唯一の商店である「十一屋酒店」があります。
お店は8時から夜20時まで営業しています。
店内には洗剤やお酒などの飲み物からちょっとしたコンビニレベルの品物が揃っていて、予想以上の品揃えでした。
船の欠航率が高いことから、品物が中々届かないこともあるため、各品物のお値段はコンビニなんかよりも高いです。
青ヶ島名産の塩などお土産品もここで購入できます。
そして、このお店では看板猫が2匹がお出迎えしてくれます。
青ヶ島ではこの2匹含め、4匹の猫を目撃しました。
外に出ると、先程の看板猫がだら~としていました。
青ヶ島は人口が少ないこともあって、恐らく都や国からかなりの援助があると思われます。
なので、自民党を支持する人が多いのかもしれません。
こんな選挙ポスターも貼ってありましたが、当然演説会場は青ヶ島ではありません。。
宿に向かって引き続き歩きます。
すると青ヶ島唯一の郵便局が見えてきました。
青ヶ島唯一の郵便局
この青ヶ島郵便局には、ATMもあります。
島内では基本的にクレジットカードは利用出来ませんから、もし現金が不足した場合には郵便局のATMを利用しましょう。
郵便ポストもありますが、当然集収日時は書いてありません。
そしてこの郵便局の右側の道を進むと今回お世話になる「ビジネス宿 中里」が見えてきます。
青ヶ島の民宿 ビジネス宿 中里
ピンポーンと押してチェックインであることを伝えてます。
割り当てられたのは和室で下のような感じのお部屋でした。
宿にはバスタオルやフェイスタオル、歯ブラシが付いています。
また浴衣も用意されています。
ビジネス宿中里では工事関係者など仕事で宿泊している方々もいます。
仕事関係の方は別の建物で宿泊しているようでした。
お昼ご飯まで宿の設備や、宿周辺を散策して過ごしました。
最初の方にも書きましたが、青ヶ島には居酒屋を除くと飲食店が無いため1泊3食付きとなっています。
中里さんでは朝食、昼食、夕食が下記時間帯で提供されます。
12時になったら、食堂に向かいます。
食堂はこんな感じ。
食堂では他の観光客や仕事で中里さんに宿泊している方々と一緒になります。
自分の名前が描かれた名札が用意され、予めおかずが置いてあります。
ご飯やお味噌汁はおかわり自由です。
お昼ごはんで空腹を満たしたらいよいよ青ヶ島の探索開始です!
1日目は集落を中心に散策しました。
尾山展望公園
まずは、尾山展望公園を目指しました。
尾山展望公園は青ヶ島の2重カルデラや星空を見るのに適したスポットです。
集落からは徒歩20分ほどで行けます。
途中には取水場があったり、
地震観測装置があったり、
KDDIの装置があったりします。
携帯の電波については、ドコモとソフトバンク回線について確認した結果を別途紹介しますが、auの携帯・スマホも問題なく使えるのかもしれません。
歩いていくと、下の写真のような看板が見えてきます。
この写真だと右側に行くと尾山展望公園に行けるよという意味になります。
最初私はこの意味を理解できず、この看板の先に展望台があると思って直進してしまいました。
進む毎に勾配がキツくなり、中々前に進めないほどの急勾配を登りきったところで、間違いに気づきました。。
ここは下の地図でいうと、右下のピンク色の◯で囲った部分になります。
写真に見える緑色の部分は雨を集めるための集水面で、青ヶ島にとって水も貴重な存在であることが分かります。
かなりの急勾配だったので、来た道を戻るのもちょっと怖かったのですが、なんとか先程の看板まで戻り、尾山展望公園への道へ向かいます。
途中よく分からない広場がありましたが、車で来る場合はここで止めるのかもしれません。
そしてやっと尾山展望公園が見えてきました。
尾山展望公園に到着!
青ヶ島の特徴である2重カルデラが良く見えます。
反対側には集落と海が見えます。
尾山展望公園では、360°の景色が堪能できます。
夜も道がライトアップされているので、星空を見たり撮影するには良いかもしれません。
尾山展望公園から更に東台所神社に行くことができますが、今回は一端下山します。
青ヶ島小中学校
島内には小中学校もあります。
結構新しい校舎で校庭は芝生になっています。
夜居酒屋で島の特産品である青焼を飲みながら学校の先生とお話をしたのですが、現在生徒数は小学校中学校合わせて僅か17人だそうです。
それに対して先生の数はなんと23人もいるそうですよ!
プールもなんか変わったデザインになってました。
こちらは体育館。校舎同様に比較的新しい建物になっています。
青ヶ島唯一の信号機
そんな小中学校の近くには島唯一の信号があります。
歩行者信号は押しボタン方式なんですが、ボタン押したら即効で変わりました(笑)
そして、直ぐにまた変わってしまいます。
ここはそれほど車の通りは多くないのですが、きっと小中学生の教育用に設置されているんでしょうね。
青ヶ島には中学校までしかないので、高校進学時は島を出ることになります。
そんな時に信号について理解していないと大変ですよね。
因みに高校は八丈島にありますが、本土の方に行く人が多いようです。
せっかく島を出るなら本土の華やかな所に行きたいと学生なら思っちゃいますよね。
神子の浦展望広場
天気が良い日には八丈島が見える神子の浦展望広場。
ここは周りに明かりがまったくないので、星空がキレイに見れそうなので夜再び訪れることにしました。
ジョウマン・共同牧場
青ヶ島村クリーンセンターと呼ばれるゴミ処理場を左に見つつ歩いていくと、右手に池がありました。
何やら見たことがない鳥がいました。
なんという鳥でしょうか?
そのまま進むと左手に共同牧場がありますが、私が行った時には動物と出会うことは出来ませんでした。
島の先端まで来ました。
ここはジョウマンと呼ばれています。
ここも周りに明かりがないので星空を撮影するスポットらしいです。
足腰に疲労も出てきたの、一端宿に戻ることにしました。
青ヶ島の住宅
宿に戻る途中にはいくつかのアパートがありましたが、人が住んでいるのか住んでいないのか怪しいアパートが多かったです。。
青ヶ島の自動販売機
ビジネス宿 中里の近くには青ヶ島にとって貴重な自動販売機があります。
価格は通常の自販機よりも30円高い程度ですが、売切状態が多かったです。
売り切れても直ぐに補充出来ないからだと思われます。
炭酸飲料やスポーツドリンクが特に売切状態で、コーヒーばっかりが売れ残ってました(笑)
豪華な島寿司夕食
宿に戻って夕食を頂きました。
夕食は島寿司とお刺身。
島寿司は、伊豆諸島の郷土料理で寿司種を醤油主体のたれに漬けてヅケにし、ワザビの代わりに練りがらしが使われたお寿司で、とても美味しかったです。
星空を見て写真を撮る
夕食を食したら、 昼間に行った神子の浦展望広場へ1人星空を撮影しに行きました。
完全な晴天ではなかったため、キレイな星空は撮影できませんでしたが、海の波の音を聞きながら星をゆったり眺めるというのもいいものだなと思いました。
雲が出てきてキレイな星空をこれ以上撮影できないなと諦めて宿に戻る途中、島唯一の商店である十一屋酒店の前を通ると、昼間見たにゃんこが道路で気持ちよさそうに横たわってました。。
写真を見ると明るいように見えますが、明るいレンズを使って撮影しているのもありますが、思った以上に月による明かりが青ヶ島にいると感じられます。
青ヶ島2日目
青ヶ島2日目は、朝食を食べたらまず標高423mと青ヶ島で最も標高が高い大凸部(オオトンブ)というところに向かいます。
大凸部は宿泊しているビジネス宿中里からだと徒歩だと約30分で登頂できます。
アスファルト舗装が終わって、山道へ。
看板に従ってひたすら歩きます。
車両進入禁止のポールをまたいで山の中に入っていきます。
この手前までは車で来ることが出来ます。
途中分かりづらいのがこの場所。
三方向に行けるのですが、鳥居の中ではなく矢印の方向に行って下さい。
因みに上の写真だと分かりませんが、草むらの中にはちゃんと看板があります。
ここから先は徐々に上り坂がキツくなっていきます。
前日の夜雨が降っていたのもあって、足元も滑りやすくなっていたので少し時間もかかりましたが、鳥居のところから大体15分くらいで頂上が見えてきました!
階段を登ると大凸部に到着です。
到着時は、霧が出ていて内輪山(丸山)が見えませんでした。
せっかく大凸部に登ったんでここからの景色も写真に撮りたいし、そもそも疲れてもいたので休みつつ霧が晴れるのを待ちました。
結局完全に霧が晴れることは無かったのですが、なんとか丸山を撮ることが出来ました。
青ヶ島の内陸部(池之沢地区)を徒歩で目指す
大凸部への登頂で、服も汗でビショビショなので下山して一旦宿に戻って着替えて内陸部を目指します。
宿では、朝食の時にお願いした丸山にある”ひんぎゃ”の熱を利用した地熱釜で蒸して食べるための食材も受け取りました。
食材は、おにぎりと卵、お魚、ウィンナーといった感じでした。
さて、集落がある岡部地区から内輪山や三宝港がある池之沢地区まで徒歩で行くのですが、Wikipediaには徒歩や自転車での移動は困難だと書いてあります。
青ヶ島内における公共交通機関は皆無である。また、三宝港から集落までは遠く離れており、その道中の勾配も急峻であり、徒歩や自転車での移動は困難である。観光客に関しては、レンタカーを利用するか宿泊先の民宿に車での送迎を頼む場合が多い。
青ヶ島に行く前にいくつかのブログを見て徒歩も可能ということが書いてあったのでそれを鵜呑みにしたのですが、今回実際に島全体を歩いた実感としては徒歩はお勧めしません。
距離的には徒歩で行ける範囲ですが、如何せん勾配が激しすぎるのです。
レンタカー
尚、日本一人口が少ない村である青ヶ島ではありますが、レンタカーがあります。
車の台数が限られるので下記サイトを見て、事前に連絡をとっておくといいでしょう。
今回私はレンタカーの予約はしていなかったので池之沢地区に向かって歩いていきました。
未明までは天候が良くなかったですが、天候も回復し途中ところどころでつい景色を写真におさめたくなるのが青ヶ島。
道の所々には村内電話というのが設けられていました。
どんな時に使うものなのでしょうか?
途中分かれ道があります。
左側の道は大千代港につながる道なのですが、途中で道が崩落で無くなってしまっていて通行止めになっています。
青ヶ島は断崖絶壁過ぎて港を維持するのも困難なことがよく分かります。
従ってここは道なりに進みます。
平成流し坂トンネル
すると、平成流し坂トンネルというトンネルが見えてきます。
トンネル内は車が1台通れる道幅となっています。
トンネルの右側を見てみると、丸山が見えて、自分が今外輪山を歩いていることが分かります。
徒歩の場合は、このトンネル内を進むか、トンネルの右側にある道を進むかの二択となります。(右側の道は車両進入禁止)
青ヶ島村HPにある地図を見ると、右側の道は狭くて急な坂と書いてあったのと、見た目明らかに勾配がヤバいのでトンネルを抜けていくことにしました。
トンネル内は結構明るかったですが、車が来ないかを気にかけながら抜けていきました。
トンネルを抜けて少し歩くと、先程のトンネル入口前で分岐した道と合流します。
この道なりでもかなりの下り坂(帰りは上り坂)で足腰の筋肉が悲鳴をあげている状態なので、別ルートを進まなくて良かったと思いました。
左側を見てみると、尾山展望公園や大凸部で見た丸山とはまた別の角度の丸山を見ることが出来ます。
長い急な下り坂を下り終わると右側には池之沢自動車修理工場があります。
ここは青ヶ島内にある2件のレンタカー屋のうちの1つです。
このまま道なりに歩いていくと、”ふれあいサウナ”への看板が見えてきました。
お腹も減って来たので、ふれあいサウナの近くにある地熱釜で持参した食材を食べたいので、ふれあいサウナに向かいます。
今度は丸山に向かって急な上り坂。
悲鳴をあげる足に鞭打って上っていくと、途中にはキャンプ場やキャンプ向けの設備がありました。
ふれあいサウナと地熱釜
そこから少し進むと、ふれあいサウナと地熱釜が見えてきました。
まずは、宿から頂いた食材を地熱釜で蒸します。
食材をかごにセットして、紙皿を外して蓋を締めて待ちます。
しかし、待てど待てどちょっと暖かいぐらいでこれで蒸し上がるの?という感じでした。
地熱釜の使い方については、事前に宿の方から説明を受けていたのですが、1つ説明が漏れていたのです。
実際には、食材をかごにセットした後、釜の下にある赤いレバーをひねるという操作が必要だったのです。
レバーを動かしたらゴォーと熱い蒸気(ひんぎゃ)が出てきました。
食材が蒸しあがったら、ふれあいサウナ内にある自動販売機で飲み物を買ってお食事です。
ふれあいサウナは水曜日がお休みで、平日も夕方16時からしか空いてません。
受付時間外でも自動販売機とトイレは使うことが出来ました。
丸山遊歩道
お腹を満たすことが出来たら、丸山内を探索。
丸山の周りには遊歩道が整備されています。
青宝トンネル
丸山遊歩道の散策が終わったら、三宝港へ向かいます。
三宝港へは外輪山を抜ける青宝トンネルを通ります。
青宝トンネルは500m弱あり、トラックの出入りが結構あります。
疲れきった足腰には500mすらキツく、出口が見えないので、どこまで続くんだろうと途方に暮れそうでした。
トンネルの出口が見えてくると、海が見えてきました!
三宝港(青ヶ島港)
現在青ヶ島で唯一稼働している港である三宝港に到着。
これまで何度も述べてきたように青ヶ島は断崖絶壁の島で、八丈島から青ヶ島の定期船の就航率が低いことからも分かるように船を三宝港に係留しておくことも困難。
そのため、漁船は下の写真のように港内に陸揚げされています。
そして、出港する際は写真上にあるクレーンで釣り上げて、海まで移動させるわけです。
私自身は実際に船の陸揚げ場面には出くわすことは出来ませんでしたが、その様子はyoutubeにあるので紹介しておきます。
三宝港の散策を終えて、来た道を戻って集落へと戻ります。
しかし、徒歩だと行きも地獄でしたが、足が疲弊している帰りは更に地獄でした。。
そんな疲れきった体を癒やしてくれたのが途中海を眺めた時に見えたダブルレインボー!
海に突き刺さる虹を初めて見ました。
約1時間かけて集落に戻ってきたら、まずは青ヶ島唯一の商店である十一屋酒店で飲み物をかって水分補給。
領収書はこんな感じで、品名もありません。
一旦宿に戻って休憩して、夕食を食べた後は空が曇っていたので星空の撮影は諦めて島に僅か2件しかない居酒屋にいくことにしました。
青ヶ島の居酒屋
今回私が行ったのは民宿も営む居酒屋”杉の沢”。
もう1件の居酒屋は、”もんじ”といって、どちらも島唯一の郵便局の近くにあります。
もんじの方は行ってないので分かりませんが、住み込みで若い女性の方を雇っていたりして、比較的賑やかだどうです。
それに対して”杉の沢”は落ち着いた感じの雰囲気。
私が行った時には小中学校の先生がいらっしゃいました。
青ヶ島特産品で幻の焼酎と言われる青酎を飲みながら、島の生活や学校の様子についてお話をお聞きしました。
- 出版社/メーカー: 青ヶ島酒造
- メディア: 食品&飲料
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当然ですが、20人弱いる先生は島の外から青ヶ島へ赴任しているわけです。
この先生は今年赴任したばかりらしく、更に1番若い先生は20代女性の先生という情報も仕入れることが出来ました。
普段の生活はどのような生活を送っているのか気になるところです。
その後、前村長さんも来られて、三人でカラオケを楽しみながら夜が更けていきました。
青ヶ島3日目
青ヶ島滞在最終日。
朝食を頂いて、身支度をして宿代を払ってヘリポートに向かいます。
受付を済ませて荷物を預けて待ちます。
一緒に搭乗する方の中には郵便局の方もいて、こんな感じの日報も預入荷物にありました。
離島の郵便局の運営も大変なんでしょうね。
ヘリが来るまでは暇なのでヘリポートの待機所内を観察していると、宿でも流れていた港や目の前のヘリポートの様子を流すテレビと、ウェザーニュースの設備がありました。
そして、ヘリが近づいてくると待機所の中で身体検査を行います。
身体検査以降は外に出れなくなります。
その後、ヘリポート近くに霧が出てきて無事ヘリが到着できるか不安になりましたが、なんとか着陸。
すぐさま私達も乗り込んで三日間滞在した青ヶ島を飛び立ち八丈島へと向かいました。
青ヶ島の携帯電波状況
青ヶ島のヘリポート待機所にNTTドコモの冊子があったので、伊豆諸島や青ヶ島の携帯電波事情について最後に紹介しておきます。
島の中ではグーグルマップで地図を見たり、旅の様子をSNSにアップしたりするのに携帯電波の状況把握は重要です。
青ヶ島へ行く際は下記情報を是非参考にして下さい。
パンフレットを見てみると、伊豆諸島で携帯電話やスマートフォンは利用できますが、島の中で利用できる地域は限定されます。
その中で青ヶ島に関しては他の島と異なり島全体でNTTドコモの3G通信であるFOMAが利用できますが、4G/LTEは利用できないようです。
青ヶ島ではソフトバンク・ワイモバイルが最強
今回私はワイモバイルとLINEモバイルのSIMカードを青ヶ島に持っていきました。
ワイモバイルの方に関していえば、山の中含め殆どの場所で4G/LTE通信が可能でした。
ワイモバイルのサイトで確認しても、青ヶ島の殆どの場所で4G/LTEが利用でき、3Gまで含めれば島全体をほぼカバーしています。
ワイモバイルSIMはNexus5Xに挿して利用していたのに対して、LINEモバイルSIMはiPad Pro9.7インチ版に挿していたのですが、青ヶ島では圏外で利用出来ませんでした。
元々青ヶ島に行く前に携帯電波の情報が分からなかったので、普段メインで利用しているワイモバイルだけでは不安なのでNTTドコモ回線のLINEモバイルSIMを持っていったのですが、全く利用できなかったのは予想外でした。
因みにLINEモバイルの契約はデータ専用プラン(SMS無し)でした。
経由地である八丈島の空港ではLINEモバイルSIMでLTE通信が出来ていたので、FOMAエリアでの通信ができないのかもしれません。
LINEモバイルのサイトを確認すると、3G専用端末では利用できないと書いてありますが、iPadは当然4GLTEに対応している端末なのでこの条件には当てはまりません。
FOMA(フォーマ)などの3G通信専用の端末ではご利用いただけませんのでご注意ください。
もしかしたら、SMS付きのプランではなかったのが影響しているのかもしれません。
データ専用の格安SIMを青ヶ島に持っていく場合は、事前に確認した方がいいでしょう。
尚、auについては今回手持ちのSIMが無かったので未確認ですが、auのサイトを見てみると、集落近辺のみ利用可能なようです。
サービスエリアマップ | エリア:スマートフォン・携帯電話 | au
以上のことから青ヶ島ではソフトバンク/ワイモバイルのSIMだとLTEが掴めるので快適に利用することができます。